旧ブログ「一言居士タハラの耳よりInfo」から装いも新たに復活!
其の壱 論文と作文との違い
わしじゃ、論理一徹じゃ。久しぶりだのう。今までわしは息子や弟子のオスマンに論理力をみがく術、例えばロジック・ツリーの基本やら帰納法や演繹法の違いなどについて伝授してきた。詳しくは、旧ブログの「論理力養成ギプス講座」を見るがよい。
今回は「文章力」と絡めたトピックで、論文と作文との違いについて考えてみたい。
さてこの二つ、どこがどう違うかわかるかの?そのヒントは文字にある。論文とは正確には「論作文」=「論」がある「作文」のことじゃ。すなわち論文とは作文のカテゴリーのひとつということよ。
大辞泉によると「論」は「考えや議論などを進めていく筋道」、だから論文とは、筋道だった思考の軌跡が現れている文章ということにほかならん。もちろん、「筋道」があるということは、その先に結論というゴールがあることを意味する。思いつきやひらめきという道草を楽しむために綴られた「作文」とはまた違う。
よって、文章のうまい人がわかりやすい論文が書けるというわけでは必ずしもない。例えば、感性の作家、ハルキ氏の書いた「論文」が想像できるかのう。
逆に言うと、文章が下手でも論文は書ける。「結論」と、なぜそういえるのかという「理由」さえ読み手に納得させれば良いからじゃ。まとめると、論文試験の合否を分けるのは文章の上手下手ではない。これだけは伝えたいという問題意識が、有るか無いかだけなのじゃ!