習近平とオバマ

6月7日から数日間、米中首脳会談が開かれた。以前からこの会談を楽しみにしていた。といっても「米中関係の今後について」という高尚な(?)興味ではない。私が知りたかったのは、中国の国家主席、周氏の背の高さである。

 

「この人、ひょっとして大男なのか?」と思い始めたのは、ロシア訪問の頃からである。居並ぶ高官と同じ目線で話をし、かつ完全にプーチンを見下ろしていたからだ。ロシア国民の平均身長は175㎝程度のようだが(日本人は170㎝)、これはアジア系もいれてのことだ。ペンギンだって寒いところに行くほどでっかくなるから、政府要人の大半である「ロシア人」だともっと高身長だったはず。期待は膨らんだ。

 

そして会談当日、オバマ氏と握手を交わす周氏。二人の立っている位置に段差がないことをチェック。さあどうだ!おお、やはりデカい!オバマ氏は公称6フィート1インチだが、ほとんど同じぐらい、角度によっては周氏の方が大きく見える。アジア人にはあるまじき大男であることが確認できた。

 

中国人の平均身長は170㎝らしいが、意外なところで背の高い有名人がいる。まずは三国志で有名な諸葛孔明は184㎝。レッドクリフで孔明を演じた金城武より一回り大きい。でももっとすごい人がいる。儒教の始祖である孔子は、なんと216cmだったという。「学びて時に之を習ふ、亦た説ばしからず乎」なんて学問の推奨に励まず、バスケかバレーでもすればよかったのに。

 

まあ、「白髪三千丈」の国だから話を3/4ぐらいに解釈してちょうどいいのだろうが、この2人とも今の山東省の出身である。ここは「山東大漢」といって、大男の名産地として有名である。ひょっとしたら周氏もこの省の出身者かと思ったが、確認できなかった。

 

ちなみに記録にある中で最も小柄な指導者は、香港の中国返還に尽力した鄧小平氏で、身長150㎝だ。鋭い舌鋒で知られ「唐辛子風味のナポレオン」というあだ名がある。

 

だが本家本元、小男の代名詞であるナポレオンは167㎝。当時としてはそんなに小さい方でもなかったと思われるのだが、「英雄は見た目が9割」が信条だったのだろう。ヒットラー同様、シークレットブーツを履いたり、帽子でかさ上げしたりして苦労していたようだ。