何を言わないか、という選択(1)

このブログで語ってきた論理力、表現力アップのコツは、主に「書き言葉」についてだった。これからは「話し言葉」についても書いていきたいな、ということで新シリーズ「プレゼン力アップ講座」をはじめることにした。

 

それにあたって、どんなカテゴリー名にするかちょっぴり悩んだすえ、「プレゼン力」という一般的な言葉に落ち着いた。でも実際のところ、この名称はあんまり好きではない。「プレゼン」にはなんとなく、アングロサクソン流の目ヂカラというかなんというか、「これがわからん奴は愚か者よ」的な威圧感がただよっているからだ。どっちかというとアジア的な、お互いの落とし所を探りながら合意形成していくような場面を想定したい。

 

第1回目は、「言わないこと」の大切さについて触れる。

 

ややこしいコミュニケーションのほとんどが言葉によって行われるわけだけれど、話をこしらえる方は、ついつい「何を言うか」に意識を集中しがちだ。でもそれ以上に大切なのは「何を言わずにおくか」ということだ。

 

面接や商談のプレゼンには持ち時間が伴ないがちだ。そのときは、言いたいことを詰め込まないに限る。。人間の短期記憶はせいぜい20秒、覚えておけるのは1つ2つ、集中しているときでせいぜい3つである。

 

ということで「自分の言うことに注目してもらえない」と言う人は、まず捨てることを考えてはどうか。これだけは記憶してもらうというテーマ(=キーワード)を持つことが大切だ。

 

具体的にどうするかは、次回のおたのしみに。