いざ、死後の世界へ2 に~へ

げげっ(これを可愛く言うと‘じぇじぇ’になるんだろうか)、前回の更新から1週間以上空いてしまった。なんということだ!まさに光陰矢の如し、朝に紅顔ありて、夕には白骨となる身となれり。

 

 

ニャンニャンする [動サ変]《隠語》性的に交わること。交接、交合。

83年、当時15歳のアイドルのスキャンダラスな姿を掲載した写真週刊誌「FOCUS」が、記事中で使ったことが起源。それから下ること2年後、フジTVの新バラエティ『夕焼けニャンニャン』という番組名にいかがわしい印象を抱いた人は私だけではなかろう。そして、この番組でAKBなどアイドルユニットのはしり「おニャン子クラブ」が誕生。デビュー曲の歌詞のなかの「Hをする秋元康作詞」は、「ニャンニャンする」の同意義として現在のところ定着している。

 

 

ボイン [名・形動]乳房が大きいさま。また、乳房が大きい女性のこと。

 

60年代、日本テレビ系番組『11PM(イレブン・ピーエム)』の司会者が、ある女優の豊かな胸を評して「ボイ~ン、という感じ」と述べたのが語源であるというのが通説。だがこの語をさらに有名にしたのは69年の月亭可朝のコミックソング「ボインは赤ちゃんのためにあるんやで~」ではないだろうか。でも、これはまぎれもない真理である。なぜならば漢字「母」は女性の乳房を象ったものだからだ。決してお父ちゃんのためのものではない。

 

 

香港に売り飛ばすぞ [慣用句]相手を自分の意のままにするための脅し文句。「言う事を聞かないと・-」

 

女性に対して使われたフレーズである。子ども向けバージョンとしては「言う事を聞かないと(寝ないと)酢を飲ませて大陸の曲馬団(=サーカス)に売るよ」がある。中国は(当時香港は英国領だったが)昭和の日本人にとって「暗黒大陸」だったのだろうか。寝付きの悪かった私は度々この言葉で脅され、よけいに目が冴えたものである。明らかに逆効果だった。

 

 

へのかっぱ [慣用句]なんとも思わないこと。するのがたやすいこと。「こんな仕事は―だ」

 

勢いのないさまを表す「木っ端の火(こっぱのひ)」が逆転して「へのかっぱ」となった説が有力だ。大学生に対して使ったさい意味が通じず、死語であることを思い知らされた。ほかにも卑語を使った表現「目くそ鼻くそ」「蛙の面に小便」などが、減少傾向にあることに危機感を覚えている。なんでもかんでも「キモイ」「ダルイ」で済まさず、豊かな卑語・罵倒語を駆使して相手をやっつけたいものだ。

 

 

*参考 goo辞書、『漢字の知恵』 阿辻哲次著