人材不足!?2

前回の続き。人事からの最重要評価ポイントである「コミュニケーション力」とは何かという話。主に3点あるような気がする。

 

ひとつは、「聞かれたことにまともに答えられる」ということだ。

 

あなたの良い面をPRしてくださいーと尋ねられているのに、なぜか所属サークルの責任者として出席率をいかにアップさせたか、というノウハウ話に終始する、など。そこで笑った君、こんな受け答えは実感としては7割を占める。これらをエントリーシート1回と面接1回で落していったら、それだけで(1-0.7)×(1-0.7)、志望者が約1割に絞られてしまう。君も気をつけないと同じことやっちゃうよ。

 

もうひとつは、「感じがいい」ということ。

 

これには2つの意味があると思う。1点目は態度・姿勢・表情や身だしなみなどの視覚的なものや、声の大きさやハリなど聴覚によるものだ。世間でいう「第一印象」というやつか。

 

ただ、私がもっと大切だと思うのは、2点目の「率直さ」である。たいていの学生からは「御社の企業理念が」とか「ありがとうの言葉が忘れられない」などマニュアル用語をベースにした金太郎飴的な(意味がわからない人は辞書で調べること)答えしか返ってこない。そのなかで、内容自体はありきたりに聞こえても、とりつくろわない、気取らない、自分の言葉で語っている学生には大きな伸びしろを感じる。

 

最後は、「その企業にあっているか」ということだ。

 

外資・日系、大手・中小を問わず企業には良くも悪くも企業臭がある。大手企業なのによく集めたといいたくなるような「●●顔」、骨相がそろった企業まである。アグレッシヴ、協働型、はたまた秩序重視タイプ、同じ匂いのする奴を集めたがるのは人間の性。でもこの「匂い」の見極めがうまくできず、時間と労力をロスしてしまう学生も少なからずいるようだ。

 

この3つをまとめて人事側に言わせると、「一緒に職場で働きたい人かどうか」だそうだ。最後のひとつは相性の問題でこちら側はどうしようもないが、前の2つは自分次第でどうにかなると思うよ。もちろん、これらは社会人になったあとでも重要視されることには違いない。