リーダーシップに不可欠なものとは

あけましておめでとうございます。今年初のお題は、「リーダーシップ」ということで。

 

今回の題材は年1回米国で開催されるユニークなプレゼン会議であるTED(Technology Entertainment Design)から。NHK番組『スーパープレゼンテーション』でその名を聞いている方も多かろう。(とエラそうに言うが、実は私も番組からこの会議の存在を知った)

 

そして取り上げるのは、2009年に登場した指揮者のイタイ・タルガム氏の講演「偉大な指揮者に学ぶリーダーシップ」だ。言葉を発さずにオーケストラ団員とコミュニケーションをとる指揮者のリーダーシップとはいかに、がテーマである。話は20分とかなり長いが、プレゼン中で紹介される歴代の名指揮者のビデオを見ているだけでもおもしろい。特に11分50秒ごろ登場する指揮者(カルロス・クライバー)のラストのポーズは相当笑えるぞ。

 

タルガム氏が強調するのは「自主性の尊重」である。リーダーは個々を認め、すぐれたパフォーマンスを共に味わえばよい。ただしくじったときはすばやいフィードバックを与えよ、と主張する。高圧的な態度で臨む世界的指揮者に対し、「あなたの指揮ではイマジネーションを発揮する余地がない」と700名の団員が名を連ね、辞任を迫ったというエピソードは興味深い。

 

でもこの「興味深い」に、私は2つの意味を込めている。1つは字面通り。もうひとつは、これはえりすぐりの個々が揃う組織だからできるワザではないかということだ。

 

つい数日前にあった経営者の一人がつぶやいていた。「個々を活かせとか、自主性を尊重しろとか、建前の話としてはある。でも経営者が3人以上よると、不適合な社員にいかに円満に退場してもらうかという話ばかりになる」。「いい組織を作るには、とにかくいい人に集まってもらうことである」-これがリーダーシップ発揮のキモなのだ。

 

 

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