知らんのはオヤだけ

日経ビジネスで時々連載中(?)のコラム『母と子のシューカツ戦争』を時々読んでは驚いている。もちろん著者が描くシューカツ最前線の厳しさに、ではない。驚くのは社会の中核で働いているはずのこの世代(私と同世代)の社会人らの、「世間知らず度」である。

 

『昨今では、人気企業のエントリーには万単位の人間が殺到するらしい』ー昨今、じゃないよ、前から前から。『統計的にみると、特に文系については1万人のうち採用に至るのは約100人である』ー第1~3志望ぐらいまでの企業ならね。『5人に1人は内定をもらえないまま、卒業を迎える』-だから非正規雇用が増えてるんじゃないかっ!

 

率直に言って、若者が働きづらい世の中にしてしまったのは、我々大人全員の責任だ。今さら何を大騒ぎしてるのかなぁ。

 

もっと腹が立つのは、それを社会問題と捉える視点が希薄なこと。「わが子が就職できないよぅ」という1点にこうこうとスポットが当たっていることだ。この手のコラムの後には必ずこんながスポットCMが掲載されている。

 

『わが子を就職難民にしないために、今、親ができること 参加費24,000円』

 

こんなカネがあったら、交通費ぐらい援助してやれよ。バイトもできないで走り回っているのになぁ、みんな。オヤってホントに何んにもわかってないんだぞ。家庭内でもちゃんと自己アピールして苦境をうったえとかないと、能天気なこと言われてよけいにストレスたまるよ。