言海

GWはどう過ごされただろうか?シューカツ生諸子からは、会社回りでどこにも行けなかったという恨み節も聞かれる。うーん、今年のスケジュールでは一斉に休業にするわけにもいかないので、これ幸いと採用活動を休みにやった会社も多かったんだろうね。

 

さてさて、久々に本の紹介をしたい。まとまった休みがとれなくて本が読めない、というお嘆き(言い訳)の貴兄に。時間がなくてもちょこちょこ読める本ということで、このたびは『言海』を推薦したい。

 

『言海』は明治時代初期に編まれた辞書である。これは文部省のお役人だった大槻文彦が17年の歳月を費やして執筆したらしい。古語と現代語の間を結ぶ辞書として捉えられる向きが多いが、純粋に読み物としてもおもしろい。

 

例えば『あぶらむし』を引いてみる。『夏秋ノ間、厨(くりや=キッチン)ニ多シ、長サ一寸餘(余り)、翅(羽)アリテ、夜、飛ブ(!)、全身油色ニシテ黒ミアリ、叉(また)、油ノ臭アリ(…嗅いだのか?)、口ニ利歯アリ、物ヲ噛ミ損ズ、ゴキアラヒムシ」。微に入り細をうがった描写である。

 

では『(お)もてなし』は?

 

江戸情緒を色濃く残した明治初期なら、さぞやねんごろに記述しているだろう、と思ったら、『モテナスコト』とそっけない。あきらめず「もてなす」を引いてみると『取リ成ス、取リツクロフ、タシナム』。前の二つは「フォローする」に近く、現代語との若干のずれが見受けられる。クリステル氏の言うような、日本の伝統語というわけではなさそうだ。

 

当コラムの『とはずがたり』も見出し語としてあがっている。『人ニ問ハレモセヌニ、己(おの)レ自(みずか)ら語リ出ヅルコト』。要はつぶやき=ツイッターを表す古語なのだ。

 

定価は高めで2200円だが、ヒマつぶし・うんちくたれのネタ本に最適である。

 

 

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