「問わずにはいられない」編集中記(4)

面倒なのでブログタイトルは「編集中記」のままでおいているが、9/25の発刊よりはや10日がたつ。マスコミ対応や注文受付、発送作業での大忙しも少し落ち着いてきた。電話やメールなどで、ぼちぼち感想もいただきつつある。「一気に読んでしまいました」という声が意外に多く、おお、みなさんすごいぞ、と思ってしまう。

 

意外に、というのは私自身、執筆者の皆さんから原稿をいただいたとき、一挙に読み通せなかったからだ。あまりにも生々しい描写や写真、そして事実の重みにたじろぎ、編集者としてはお恥ずかしい話だが、半月ほど体調がすぐれなかった。その後執筆者と個々に話をすすめ、部分的に書き換えを依頼したり、写真を選別してもらったりと読みやすい形に整えていった。

 

「命を削って書きました」とはある執筆者の談である。筆を折りそうになるたびに、他の執筆者と励まし合って書き続けたということだった。

 

Amazonで「1つ1つ、大切に読み進めていきたい、そんないとおしい本」との書評をいただいた。これも含めて執筆者の方々に反響をお伝えすると、「とても切ないけれど、読者に痛みが伝わっている実感と言いますか、なんとも言えない感慨があります」とメールをもらった。


すべての保護者、学校関係者に読んでもらいたい。編集者として、一人の親として、そう願っている。