パソコン(スマホ)病

肩こりに目のつかれ。パソコン(スマホ)病は数々あれど、漢字のド忘れは深刻だ。添削業務では、手書きがベターである場面もまだまだ多いので、ド忘れは非効率である。

 

だが、副産物もあった。漢字が多い手書きは読みにくいと悟ったのだ。「よろしく」「宜しく」「夜露死苦」、いずれが読みやすいかは、いうまでもない。機械入力であっても、ウェブではキーワード以外には漢字を使わない方がいいかもしれないとさえ感じている。

 

ところが最近、英語のつづりでも、同じ度忘れをおこしていることに気づいた。感謝するはapriciateだったかappreciateだったか、ハサミのつづりはじめはsからcからか。つづりを入力しかけると、機械が正しい単語を表示してくれることに慣れすぎた。

 

お礼ハガキ程度の文面が進まない。漢字と違い、ひらがなという別選択がないのでやっかいだ。読み返した結果、修正液に登場いただくことだってある。

 

その点、19世紀以前の英語は、おおらかだったようだ。つづりの間違いはあたりまえ。それが発音を変化させたり、逆に発音の間違いがつづりに影響したことも多いらしい。oftenでtを発音する人が意外に多いのも、そのなごりといわれる。

 

さて21世紀に生きる自分はどう対処したか。スマホに話しかけてつづりをチェック(滑舌が悪くいっぺんで聞き取ってもらえないこともあり)。画面の文字を、せっせと紙面に移した。

 

Google先生のいらっしゃる現代は、スペルミスに不寛容な時代でもあるのだ。

 

英語の特徴のいろいろ(2) 能澤正雄(2003)