学(まね)びの季節

コロナに振り回された日常が戻った、というよりは、コロナに慣れざるをえない2022年、ようやく新入社員研修がリアルに戻ってきた。5月いっぱいはこうした研修が続く。

 

やはり、講師にとってはリアル研修の方がありがたい。オンライン研修では、反応がつかみづらい。特に新採の場合は、ちゃんとついて来てくれているのか心配しつつ、見えにくい画面に目を凝らしつつ、ひとりオーバーアクションでしゃべる。孤独な作業であった。

 

対面する新入社員に対して、今年も、官民・業界を越えた、なんとなくの傾向を感じている。

 

びっくりするほど素直だ(少なくとも表面的には)。もちろん、自己承認欲求全開の「構ってちゃん」とか「みんな違ってみんなよい」多様性の誤認型はいる。そうしたタイプも含めて、総じて、前向きで元気であるとの印象を受けた。

 

ただ、年齢の乖離とともに、当方の「常識」が通用しなくなっている。表記ひとつをとっても「こんにちわ」を当たり前に使う(正しくは「こんにちは」。念のため)。また、ウルトラ性善説なのも心配だ。人とのコミュニケーションに、マイナスのイメージをもつことが難しい。笑顔で対すれば何とかなると思っているようだ。

 

真っ白で、のびしろいっぱいの新人。ローレンツ博士を慕った赤ちゃんガチョウのように、職場のすべてを全身で吸収し、そのカラーに染まりながら育っていく。

 

彼女彼らの配属先となる、先輩社会人のみなさん。ちゃんと学びの手本となる準備はできているかな?話し方や聴き方、ー挙手一投足を注目されるだろう。いいことも悪いことも、すぐにマネされるぞ!