年を取るということ

巳年を迎え、アラ●●に王手をかけた。生きている限りは、これ以降さらに歳月を重ねていくことになる。「年を取ること」、ここにどんなアドバンテージやメリットを見出せるのだろうか。

 

シワがよる、足腰が衰える、など困る点はすぐに思いつくが、良い点は全く思いつかない。周囲に聞いてみても「わからん」。Chat GTPに尋ねてみた。すると、たちどころに以下のようなメリットを数点挙げてくれた。

 

ー年齢を重ねることで、人生に対する視点が広がり、より深く豊かな生き方が可能になる点が大きなメリットと言えるでしょう。

1. 経験と知恵

2. 感情の安定

3. 自由と選択の幅

4. 社会的な信頼と影響力

5. 自己理解の深化

 

なるほど、2018年に産声を上げたGTP君(7)の温かい眼差しが感じられる。

 

ただし考えてみれば、こんな回答を瞬時に返してくれるGTP君より、年上である私の「1経験と知恵」が勝っているとは思えない。また「2感情の安定」にしても、社会問題になっている"キレる老人”はどう説明すればいいのだろう。

 

「3. 自由と選択の幅」は身体・健康上の制約が強くなることから、むしろ狭まるとも言える。さらに「4.社会的な信頼と影響力を持つ」。年長者がトップに君臨していることが、ウチの国に"老害”をもたらしているという認識は間違っているのか?

 

ひとつ共感できたのが「5. 自己理解の深化」だ。

 

自分との数十年のおつきあいにより、思考のクセや行動、これを選択した時のリアクションのパターンがよーくわかった。だから、無限にある選択肢の枠をすぐに絞ることができる。ささやかな例でいえば、今の私は胃腸の調子がイマイチの時に、いかに好物であれ、絶対にうな重を頼むことはない。

 

「敵を知り、己を知れば百戦してもあやうからず」とは孫子の言葉だったか。今後どんな「敵」が残りの人生で出てくるのかわからないが、少なくとも「己」を知っていれば、1勝1敗ペースで五分五分の人生は送れそうな気がする。